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CISAとは? CISAの概要や取得方法、取得するメリットなどについて分かりやすく解説

CISAとは?
CISAの概要や取得方法、取得するメリットなどについて分かりやすく解説

CISA(Certified Information Systems Auditor:公認情報システム監査人)とは、IT分野におけるシステム監査の国際的な資格です。本記事ではCISAの概要や取得方法、取得するメリットなどについて分かりやすく解説します。

目次

 

CISAの概要

CISAは、情報システム監査、セキュリティ管理、およびITガバナンスの分野で広く認知されている国際的な資格です。この資格は、ISACA(Information Systems Audit and Control Association) という国際的な非営利団体が運営しており、情報システムの監査や管理に携わる専門家に向けて設計されています。

CISAは、次のようなスキル・知識を持つことを証明します。

  • 情報システムの監査計画の立案と実行
  • システムのリスク評価と管理
  • ITガバナンスの確保
  • 情報システムの開発・導入プロセスの評価
  • システム運用・保守の有効性確認
  • 情報資産の保護(セキュリティ対策)

 

CISA取得までの流れ

受験資格:

原則として、5年以上の情報システム監査、セキュリティ、またはコントロール分野での実務経験が求められますが、期間の一部は修士号などの学歴や関連資格によって免除される場合があります。

試験内容:

試験は全体で4時間、800点満点中450点以上のスコアで合格となります。出題は、2025年現在、以下の5つの分野から構成されています。

  • 情報システム監査プロセス
  • ITガバナンスと管理
  • 情報システムの取得、開発、実施
  • 情報システム運用とビジネスの回復
  • 情報資産の保護

更新要件:

資格を維持するためには、毎年最低20CPE、3年間で合計120CPEを取得する必要があります。CPEとは継続教育の単位であり、専門講習の受講やセミナー参加などを通じて申請・取得が可能です。また、更新時には費用もかかります。

 

CISAを取得するメリット

CISAを取得するメリットは、以下のようにキャリア、スキル、信頼性、収入の面で多岐にわたります。

キャリアアップに直結:

  • IT監査・セキュリティ・リスク管理の分野で専門性を証明できる。
  • 特に監査法人・金融機関・大手企業などで評価されやすい。
  • マネージャー職やコンサルタント職への昇進・転職に有利。

国際的な信頼性と汎用性:

  • CISAは世界約180か国で通用する国際資格。
  • グローバルでの認知度が高く、海外企業や国際的なプロジェクトでも信頼される。

高収入が期待できる:

  • CISA保有者は、非保有者に比べて年収が高い傾向にある。
  • 特にIT監査、内部統制、セキュリティ関連職種で報酬の増加が期待できる。

専門知識とスキルの体系化:

  • 情報システム監査、ITガバナンス、セキュリティに関する広範な知識を体系的に学べる。
  • 実務に直結した内容なので、現場で即戦力になるスキルが身につく。

組織内での信頼向上:

  • 組織のITガバナンス強化や監査体制の中核を担うことができ、内部監査やシステム管理チームで信頼される存在になれる。

他の資格取得にも役立つ:

CISAで得られる知識は、以下のような資格とも関連しています。

  • CISSP(セキュリティ)
  • CIA(公認内部監査人)
  • CRISC(公認情報システムリスク管理者 )
  • PMP(プロジェクトマネジメント)

 

CISAが求められる業種

CISAが求められる職種は、主に情報システム、リスク管理、監査、セキュリティの分野にまたがります。CISAは「IT×監査」のプロフェッショナル資格なので、次のような職種で強く評価・要求されます。

情報システム監査人(IT Auditor):情報システムの統制、運用、セキュリティが適切かどうかを評価する。

  • 所属先:監査法人、金融機関、一般企業の内部監査部門など
  • CISAはこの職種の代表的資格

内部監査人(Internal Auditor):経営全般やITを含む統制プロセスの評価と改善提案を行う。

  • IT知識が必要な監査対象が増えており、CISAがあると有利。
  • CIA(公認内部監査人)との組み合わせでさらに評価が高まる。

ITガバナンス/リスク管理担当:企業のITに関わるリスク評価・統制整備・規程策定を行う。

  • 役職例:ITコンプライアンス担当、リスクマネージャー、IT統制責任者など
  • J-SOX、ISO27001などの運用でも重宝される。

情報セキュリティ担当者/マネージャー:

  • 企業内で情報資産の保護、セキュリティポリシーの策定・運用を行う。
  • CISAは、IT統制と監査視点からセキュリティ対策の整合性を担保できる人材として評価される。

コンサルタント企業(IT監査・リスク・セキュリティ分野):

  • クライアント企業のIT統制評価、J-SOX対応、内部監査支援を行う。
  • IT向けのコンサルタントではCISAはこれらの領域でほぼ必須に近い。

CIO/IT統制責任者クラス:

  • 企業全体のIT戦略、ガバナンス、リスクマネジメントを統括
  • 資格そのものより、保有していることが役職者としての信頼性を補完できる。

 

CISAは国際的に高い認知度を誇る資格であり、IT監査やセキュリティ分野でのキャリア形成に大きなアドバンテージとなります。特に監査法人や金融機関などの業界ではその専門性が強く評価され、現在の立場の信頼性向上や、将来的なキャリアパスの拡大を目指す方にとってCISA取得は大きな選択肢となるでしょう。

 

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