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パスワードマネージャーとは? 使い方と安全性についてわかりやすく解説

パスワードマネージャーとは?
使い方と安全性についてわかりやすく解説

パスワードマネージャーとは、ユーザーが使用する多数のID・パスワードを一元的に保存・管理するためのツール(ソフトウェア)です。本記事ではパスワードマネージャーについて使い方や安全性について分かりやすく解説します。

目次

 

パスワードマネージャーの主な機能

パスワードマネージャーは、たくさんのログイン情報を安全に管理できる「デジタルな金庫」のような存在です。必要なIDやパスワードをまとめて保管し、各サイトでの認証時に自動で入力などのサポートをしてくれます。

  • パスワードの保存:各サイトやアプリのID・パスワードを安全に記録
  • 自動入力:ログインフォームに自動でID/パスワードを入力
  • 同期機能:複数のデバイス間で情報を共有・同期
  • 強力なパスワードの生成:ランダムで強固なパスワードを自動作成
  • セキュリティチェック:パスワードの漏洩や使い回しを検出して警告
  • 二要素認証のサポート:2FAコードの管理・自動入力(TOTPなど

これらの機能により、ユーザーは非常に高い利便性を得られます。数多くのアカウント情報をひとつの「マスターパスワード」で安全に管理でき、IDやパスワードの入力の手間が省け、スムーズにログインが行えるようになります。

 

パスワードマネージャーの使い方や安全性、メリット

パスワードマネージャーの利用には、まず「マスターパスワード」を入力する必要があります。これは金庫の鍵を開けるような役割で、中の情報はAESなどの強力な暗号技術で守られています。製品によっては指紋や顔認証、PINコードでもパスワードマネージャーにアクセスが可能です。認証方法の保存方法もローカル保存かクラウド同期のどちらかを選べます。

以下に、パスワードマネージャーのメリットについて、安全性(セキュリティ)・利便性・管理効率の3つの観点からご紹介します。

セキュリティ向上

  • 強固なパスワードの自動生成:英数字・記号を含むランダムな強いパスワードを自動で作成できる。
  • パスワードの使い回しを防止:各アカウントに異なるパスワードを割り当てられるため、1つ漏れても他は安全。
  • フィッシング対策:登録済みURLと一致しないと自動入力されない設計 → 偽サイトでも入力されにくい。
  • 暗号化による安全保管:保管されたデータは高度な暗号化技術で守られている。

利便性の向上

  • パスワードを覚える必要がない:ユーザーが覚えておくのは「マスターパスワード」だけ。
  • 自動入力機能:サイトにアクセスすると、自動的にログイン情報を入力してくれる。
  • どこでもアクセス可能:クラウド型ならPC・スマホ・タブレット間で同期可能。
  • 二段階認証の管理も可能:一部のツールでは、二段階認証コード(TOTP)の生成も可能で、セキュリティがさらに強化される。

管理効率の向上

  • 膨大なアカウントを整理できる:数十〜数百のID・パスワードを一元管理可能。
  • パスワード変更も簡単:パスワードの生成・更新・保存がワンクリックで完了する場合もある。
  • セキュリティ診断機能:重複や脆弱なパスワード、流出履歴のあるアカウントを検出し、修正を促す機能付きの製品も多い。

 

パスワードマネージャーの主なリスクと、その対策

パスワードマネージャーは非常に便利で安全性も高いツールですが、完全ではありません。
使用にあたっては、いくつかのリスク(弱点・注意点)を理解しておくことが重要です。

マスターパスワードの忘却:パスワードマネージャーを開く鍵を忘れると、すべてのデータにアクセスできなくなる可能性ある。  
(対策)マスターパスワードは紙に書いて金庫などで物理的に保存しておく。回復オプション設定があるなら利用する。

マルウェア感染:端末がウイルスやマルウェアに感染していると、パスワードが盗まれる恐れがある。
(対策)OSやセキュリティソフトを常に最新にする。怪しいリンク・添付ファイルは開かない。

クラウドへの依存:クラウド同期型のマネージャーでは、クラウドのアカウントへのハッキングがリスクになる。
(対策)強力なマスターパスワードと2段階認証は必須。ゼロナレッジ設計のサービスを選ぶ。

一元管理の危険性:万が一、マネージャーが突破されると全てのアカウント情報が一気に漏れる。
(対策)2段階認証でログインを守る。重要なアカウントは別管理も検討。

偽アプリ・偽拡張機能の存在:偽物のパスワードマネージャー(フィッシングアプリなど)に騙される可能性がある。
(対策)公式サイトや正規のアプリストア経由でのみインストールする。

バックアップの欠如:データのバックアップを取っていないと、デバイスの故障や紛失時に復元できない。
(対策)エクスポート機能を使って暗号化バックアップを定期的に取る。(安全な場所に保存)

サービス提供側の脆弱性:過去にLastPassなどでデータ漏洩が発生した例がある。
(対策)保存された
情報が暗号化されていれば漏洩しても守られる。製品選びが重要。

 

パスワードマネージャーは、現代のネット社会において欠かせない存在となっています。強固なパスワードの生成、安全な保存、自動入力の機能を活用することで、セキュリティと利便性の両方を高められます。ただし、信頼性の高いサービスを選び、マスターパスワードの管理を徹底することが大前提です。適切に利用すれば、わずらわしいパスワード管理から解放されます。

 

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